てあたりしだいでごめんなさい。 只今98%SMAP草なぎ剛状態でございます。
■「千人の声」その後 取材後記:5
【大久保貴裕】岩手県大槌町は、私のふるさとだ。町役場のすぐ近くにあった私の実家は津波で流失。1人で暮らしていた祖母はいま、避難生活を送る。「あの日」まで、三陸海岸の静かな漁師町だった大槌町。あれからどう変わったのだろうか――。
昨年2月の「千人の声」の取材で、高台にある「城山公園」を訪れた。そこから眺める市街地は、至る所に枯れた雑草が茂り、茶色に染まっていた。かつての潮の香りではなく、土のにおいしか漂ってこなかったのが、せつなかった。
あれからさらに1年が過ぎた。今年の取材で訪れた「城山公園」からの景色は、1年前となに一つ変わっていないように感じた。
大槌町の中心部を走る県道は、他県ナンバーの大型ダンプがひっきりなしに行き交う。だが、町外れの集積場に目を向けると、まだ人間の背丈の3倍ほどのがれきの山が残っていた。震災がれき約39万トンのうち、処理されたのはまだ10万トン程度だ。
海から約10キロ内陸にある仮設団地に暮らす道又康司さん(80)を訪ねた。震災前の実家のお隣さんだ。「寒いよ。早く早く。入って、入って」とこたつに招き入れてくれた。
「これまで雪なんてめったに見なかったのに。同じ大槌でも全然違うよ」
山あいの仮設団地は日中なのに零下2度。今年はすでに4回、5~10センチ程度の雪が積もった。54戸ある団地のほぼ全戸の雪かきを道又さんら70~80代の数人でしている。「雪かきはやっぱりきつい。若い人たちは少ないし、働きに出かけて余裕がないからね」
大槌町の高齢化率は約4割。全国平均を上回る。「ボランティアにお願いできればとも思うけど、最近はぐっと減っていて。仮設も静かになってしまったよ」
道又さんの妻愛子さん(77)は「でもね、町外の人にいつまでも頼るわけにいかないと思うの」と話す。「大槌も、見えないところから一歩一歩復興し始めているんだよ」と言って、今年とれたという大槌産のカキやワカメを使ったコロッケやみそ汁をごちそうしてくれた。「来年また取材においで。次はもっと大槌産のおかずが増えているはずだよ」
取材の最後に、盛岡市で1人で避難生活を送る祖母、石崎ムツ(81)を訪ねた。
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